AST(GOT)

肝機能を調べる検査方法で、AST(アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ)、GOT(グルタミン酸オキサロ酢酸トランスアミナーゼ)の略。 アミノ酸の生成に関わる酵素の一種で、臓器の細胞が壊れると血液中に漏れ出します。 最も心筋に多く、肝臓にも含まれているので肝臓の異常や心筋梗塞の診断の目安として使われています。 GPTとの値の比率から、肝臓病の種類を確定することができます。
GOTは肝臓の中で働く酵素ですが、肝臓以外にも心臓や手足の筋肉、血液の赤血球の中にもあって、心筋梗塞や急性肝炎、アルコール性肝炎などで上昇してきます。 心筋梗塞や筋肉が傷ついた場合や、赤血球が傷ついた際には、GOTの値だけが上がってGPTの値は上がらないことがありますが、肝臓の細胞が傷ついた時は、GOTとGPTがいっしょに増加してきます。 肝臓が気になる人は要チェック項目ですね。
飲酒後や運動後に一過性の上昇が見られることがありますので、検査前には控えるようにしましょう。 肝臓は細胞を再生できるので基準値より多少低い程度では心配要らない場合もあります。
検査法 : UV Method
標準値 : 11〜37 IU/L
この検査項目は2009年3月15日より新たに実施されることになった、グリコアルブミン検査に変わり廃止されました。 それまでALT、AST、γ-GTPの3種類の肝機能検査項目が行われていました。 これは過去日本の肝炎患者が多かった時代の背景があり行われていましたが、近年の肝炎検査評価を検討しなおしてALT、γ-GTP検査で肝機能検査の評価が充分可能であるとの判断がなされ、近年増加してきた生活習慣病の一つである糖尿病検査項目へと移行することことを決め、肝機能検査項目であるAST検査を廃止し、新たに糖尿病検査項目であるグリコアルブミン検査へと変更されています。